聖路加国際病院

St Luke's International Hospital

免疫・細胞治療科

免疫・細胞治療科のお知らせ

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診療内容

診療内容・特徴

免疫・細胞治療科は、がんの免疫治療を担当する専門科として2014年11月に開設された診療科で、次のような診療と相談外来(セカンドオピニオン外来)を担当しています。

  1. がんに対する免疫療法を実施します。
     近年、様々な種類のがんに対して、免疫チエックポイント抗体(抗PD-1抗体など)の有効性が証明されています。当科では、免疫チェックポイント抗体を用いた保険治療を、臓器担当科と協力しながら進めてまいります。また、最新の知見に基づき、有効性が期待できる癌腫に対しては、当病院の倫理審査委員会の承認を得た上での自費診療も行なっています。
      がんの一連の治療の流れの中では、免疫療法のみならず、手術、放射線治療、抗がん剤や分子標的薬による治療、緩和治療を、がんのタイプや進行度、患者さんの病状に応じて使い分け、適切な順序と組み合わせで実施していくことが重要です。そうすることで最良の治療効果が得られます。当科では、関係各科と連携をとりながら、個々の患者さんの一連の治療の流れのなかでがん免疫療法による治療が適切かどうかの医学的判断を行います。その際、必要に応じて、遺伝子解析を含む特殊検査も実施します。そのうえで、患者さんのご希望や価値観を尊重した治療を実施・支援します。
  2. がん免疫療法による副作用の治療を行います。
     がん免疫療法は、従来の抗がん剤と比較し、程度の重い副作用の頻度が少ないとされています。しかしながら、最新の免疫治療では、患者さん自身の免疫が活性化されるという効果の裏返しで、過剰な免疫反応による副作用が出現することがあり、時に重篤化しうるため十分な注意が必要です。副作用は全身のどの臓器にも出現する可能性があるため、がん免疫療法による副作用の治療のためには、がん治療の専門家に加えて、あらゆる臓器の専門家、自己免疫疾患を始めとする各種疾患の専門家の力が必要になります。聖路加国際病院は、総合病院として全ての臓器について専門医が常駐しており、様々な副作用に迅速に対応できる体制が整っています。他の病院で免疫治療を受けて副作用が出現した患者さんが、当院で副作用の治療を受けるケースもあります。
  3. がん免疫療法についての相談外来(セカンドオピニオン外来)を行います。
     がん免疫療法の情報はテレビや本、インターネットなどにあふれています。その情報の質はまさに玉石混交で患者さんからは戸惑いの声が聞かれるのが現状です。また、がん免疫療法は最新の治療であるがゆえに、医師によっても意見が分かれることがあります。私達はがん免疫療法の専門家として科学的なデータに基づいた客観的な説明を行います。そのうえで、患者さんのご希望や価値観を尊重し、それぞれの患者さんにとって最善の治療が何であるかをお互いに相談しながら決めていけるよう心掛けています。

免疫・細胞治療科における治療について

がんに対する免疫療法が注目を集めています。我が国発の免疫治療薬であるニボルマブは、悪性黒色腫、非小細胞肺がん等の、各種固形がんに対する治療として承認され、現在その適応疾患が拡大されています。平成29年9月には、治療歴のある胃癌も承認され、消化器領域においても有望な治療薬として期待されています。

 この薬剤の特徴として、自己免疫反応を誘導することが知られています。この反応は治療効果そのものであるとともに、副作用にも関わっています。ニボルマブの自己免疫反応誘導に伴う副作用には、肺炎や腸炎、皮膚炎、肝炎、腎炎等に加え、各種内分泌臓器障害(甲状腺障害、下垂体障害)、1型糖尿病等など、今までの抗腫瘍薬剤では見られなかった、かつ予想できない副作用も含まれています。そのため、ニボルマブを用いた治療を安全に行うためには、自己免疫疾患を含む広い範囲の専門家の協力が欠かせません。

 聖路加国際病院は、臓器別診療科に加え、免疫を専門に扱う診療科を立ち上げ、お互いが協力しながらニボルマブを用いた治療を提供いたします。自己免疫反応に伴う内分泌疾患、糖尿病等に関しても、専門診療科と共同して対応を進めてまいります。

 聖路加国際病院は、互いの専門分野を生かし、協力しながら最新の免疫治療を安全に提供できるよう務めてまいります。

現時点での対象疾患は、胃がんとなっています。治療全般のセカンドオピニオンを含め、随時受け付けておりますので、下記までご連絡ください。

医療連携室・がん相談支援室

対象疾患・得意分野・専門分野

現在までに、院内に加え、がん専門病院や大学病院をはじめとする院外医療機関からも紹介を受けています。標準治療が無効となった患者さんが主に紹介されており、2016年以降、次のようながん種の患者さんの診療を行っています。

  • 子宮体がん
  • 膣がん
  • 卵巣がん
  • 膀胱がん
  • 頭頸部がん
  • 悪性リンパ腫
  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  • 縦隔原発B細胞リンパ腫

※その他のがん種も、関係各科と連携し対応いたしますので、ご相談ください。

受診について

当院では、がん免疫療法による治療が適切と考えられる医学的基準を定めています。
まずは、がん免疫療法による治療が適切であるかどうかを話し合うために相談外来(セカンドオピニオン外来)を受診されることをおすすめしています。当科では、2016年以降、次のようながん種の患者さんのセカンドオピニオンを実施しています。

  • 子宮体がん
  • 膣がん
  • 卵巣がん
  • 膀胱がん
  • 腎盂がん
  • 頭頸部がん
  • 悪性リンパ腫
  • 食道がん
  • 胃がん
  • 大腸がん
  • 膵がん

セカンドオピニオンのページへ

現在の主治医の先生からの紹介状が必要となります。
そのうえで、当科での診療を希望されるかたは初診外来を受診して頂くことになります。

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スタッフ紹介

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外来スケジュール表

医師名/曜日
平家 勇司         PM

セカンドオピニオン外来

医師名/曜日
平家 勇司 PM          
多田 耕平       PM  

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トピックス

  • 日付
  • お知らせ
  • 2014年11月

    免疫・細胞治療科を開設しました。

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メディア掲載情報

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論文情報

Peer-reviewed Papers

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日付 論文情報 論題 発表者
2017 Immunotherapy. 2017, Mar;9(4):313-318. Case report of nivolumab-related pneumonitis. Tada K, Kurihara Y, Myojo T, Kojima F, Ishikawa Y, Yoshiyasu N, Morimoto M, Ito R, Koyamada R, Yamashita T, Bando T, Mori S, Heike Y.
2017 Cancer science. 2017 Sep 26. 1/2 study of the WT1 peptide cancer vaccine WT4869 in patients with myelodysplastic syndrome. Ueda Y, Ogura M, Miyakoshi S, Suzuki T, Heike Y, Tagashira S, Tsuchiya S, Ohyashiki K, Miyazaki Y.Phase
2017 Cancer immunology, immunotherapy : CII. 2017 Jul;66(7):851-63. A new peptide vaccine OCV-501: in vitro pharmacology and phase 1 study in patients with acute myeloid leukemia. Kobayashi Y, Sakura T, Miyawaki S, Toga K, Sogo S, Heike Y.
2017 Oncotarget. in press The peripheral immune status of granulocytic myeloid-derived suppressor cells correlates the survival in advanced gastric cancer patients receiving cisplatin-based chemotherapy. Shoji H, Tada K, Kitano S, Nishimura T, Shimada Y, Nagashima K, Aoki K, Hiraoka N, Honma Y, Iwasa S, Takashima A, Kato K, Boku N, Honda K, Yamada T,Heike Y and Hamaguchi T.
2016 Cancer Immunol Immunother. 2016 Oct;65(10):1213-22. doi: 10.1007/s00262-016-1883-9. Epub 2016 Aug 13. Prognostic significance of HLA class I and II expression in patients with diffuse large B cell lymphoma treated with standard chemoimmunotherapy. Tada K, Maeshima AM, Hiraoka N, Yamauchi N, Maruyama D, Kim SW, Watanabe T, Katayama N, Heike Y, Tobinai K, Kobayashi Y.
2016 Cancer Immunol Res. 2016 Jul;4(7):592-9 Pretreatment Immune Status Correlates with Progression-Free Survival in Chemotherapy-Treated Metastatic Colorectal Cancer Patients. Tada K, Kitano S, Shoji H, Nishimura T, Shimada Y, Nagashima K, Aoki K, Hiraoka N, Honma Y, Iwasa S, Okita N, Takashima A, Kato K, Yamada Y, Katayama N, Boku N, Heike Y, Hamaguchi T.
2015 Cytotherapy. 2015 Dec;17(12):1820-30. Donor lymphocytes expressing the herpes simplex virus thymidine kinase suicide gene: detailed immunological function following add-back after haplo-identical transplantation. Hashimoto H, Kitano S, Yamagata S, Miyagi Maeshima A, Ueda R, Ito A, Tada K, Fuji S, Yamashita T, Tomura D, Nukaya I, Mineno J, Fukuda T, Mori S, Takaue Y, Heike Y.
2015 Int J Hematol. 2015 Jul;102(1):101-10. Infusion of donor lymphocytes expressing the herpes simplex virus thymidine kinase suicide gene for recurrent hematologic malignancies after allogeneic hematopoietic stem cell transplantation. Hashimoto H, Kitano S, Ueda R, Ito A, Tada K, Fuji S, Yamashita T, Tomura D, Nukaya I, Mineno J, Fukuda T, Mori S, Takaue Y, Heike Y.
2015 Int J Hematol. 2015 Jul;102(1):121-8. Characteristics and outcomes of patients diagnosed with norovirus gastroenteritis after allogeneic hematopoietic stem cell transplantation based on immunochromatography. Ueda R, Fuji S, Mori S, Hiramoto N, Hashimoto H, Tanaka T, Tada K, Kobayashi Y, Morikawa N, Shinohara A, Okinaka K, Maeshima AM, Kurosawa S, Kim SW, Yamashita T, Fukuda T.
2015 Biomed Res Int. 2015; 2015:605478. Epub 2015 Jun 16. Review. Clinical Development of Immune Checkpoint Inhibitors. Ito A, Kondo S, Tada K, Kitano S.
2015 Asian Pacific journal of cancer prevention : APJCP 2015;16:7303-7307. Assessment of relationship between wilms' tumor gene (wt1) expression in peripheral blood of acute leukemia patients and serum il-12 and c3 levels. Rezai O, Khodadadi A, Heike Y, Mostafai A, Gerdabi ND, Rashno M, Abdoli Z
2014 Eur J Haematol. 2014 Feb;92(2):137-46. Positive impact of chronic graft-versus-host disease on the outcome of patients with de novo myelodysplastic syndrome after allogeneic hematopoietic cell transplantation: a single-center analysis of 115 patients. Hiramoto N, Kurosawa S, Tajima K, Okinaka K, Tada K, Kobayashi Y, Shinohara A, Inoue Y, Ueda R, Tanaka T, Kim SW, Yamashita T, Heike Y, Fukuda T.
2014 Ann Hematol. 2014 Aug;93(8):1345-51. Allogeneic stem cell transplantation in patients with de novo diffuse large B-cell lymphoma who experienced relapse or progression after autologous stem cell transplantation: a Korea-Japan collaborative study. Kim JW, Kim SW, Tada K, Fukuda T, Lee JH, Lee JJ, Kwon JH, Bang SM, Kim I, Yoon SS, Lee JS, Park S.
2014 Cancer gene therapy. 2014;21:532-541. Type 1 ifn gene delivery suppresses regulatory t cells within tumors. Hashimoto H, Ueda R, Narumi K, Heike Y, Yoshida T, Aoki K
2014 Asian Pacific journal of cancer prevention : APJCP 2014;15:9217-9223. Wilms' tumor gene (wt1) expression correlates with vascular epithelial growth factor (vegf) in newly acute leukemia patients undergoing chemotherapy.  Iranparast S, Assarehzadegan MA, Heike Y, Hossienzadeh M, Khodadadi A
2014 Bone marrow transplantation 2014;49:1113-1115. A higher number of infused cd34(+) cells has a positive impact on the clinical outcome after related pbsc transplantation. Maie K, Fuji S, Tajima K, Tatsuno M, Yamagata S, Takahashi N, Ueda R, Hashimoto H, Takano K, Inoue Y, Ito A, Hayashi Y, Okinaka K, Kurosawa S, Kim SW, Tanosaki R, Heike Y, Yamashita T, Fukuda T:
2014 International journal of laboratory hematology 2014;36:521-530. Novel and rapid enumeration method of peripheral blood stem cells using automated hematology analyzer. Tanosaki R, Kumazawa T, Yoshida A, Oguni S, Nakano A, Yamagata S, Takahashi N, Kurosawa S, Kim SW, Yamashita T, Mori S, Heike Y, Fukuda T, Hamaguchi Y, Tsuda H
2014 European journal of haematology 2014;92:137-146. Positive impact of chronic graft-versus-host disease on the outcome of patients with de novo myelodysplastic syndrome after allogeneic hematopoietic cell transplantation: A single-center analysis of 115 patients. Hiramoto N, Kurosawa S, Tajima K, Okinaka K, Tada K, Kobayashi Y, Shinohara A, Inoue Y, Ueda R, Tanaka T, Kim SW, Yamashita T, Heike Y, Fukuda T

日本語総説

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日付 論文情報 論題 発表者
2017 日本臨床2017年2月第75巻2号196-199 がん免疫療法-がん完治に向けての新たな治療法の探索-抗CTLA-4抗体の基礎と臨床 多田耕平、平家勇司
2017 消化器病学サイエンス2017 巻:1 号:2 頁:62 -67 なぜ免疫チェックポイント阻害薬はがんに効くのか-ニボルマブはなぜ効くのか 平家勇司
2017 腫瘍内科 [1881-6568] 平家, 勇司 年:2017 巻:20 号:2 頁:118 -121 免疫療法の進歩と問題点-免疫チェックポイント阻害薬と細胞免疫療法の併用 平家勇司
2016 メディカルレビュー社 2016年7月 P.64-68 がん免疫療法ハンドブック第1版 第3章 免疫療法の実際と有害事象対策 -臨床現場におけるがん免疫療法- 多田耕平、平家勇司
2016 血液内科2016 巻:72 号:2 頁:214 -219 【急性骨髄性白血病診療の最前線】 急性骨髄性白血病に対する免疫療法の進歩 橋本尚佳、平家勇司
2016 肝胆膵73巻3号355-359 2016年9月、アークメディア 免疫チェックポイント阻害剤はどのような特徴の癌に効くか-PD-L1発現、TILなどのバイオマーカー- 多田耕平、平家勇司
2016 造血器腫瘍のレジメ 194-244 医学書院 2016年6月 がん薬物療法ガイド 多田耕平、他
2016 腫瘍内科 17巻1号(3-6)、科学評論社、2016年1月 抗CTLA-4抗体とバイオマーカー 多田耕平、平家勇司
2015 Medical Practice [0910-1551] 平家, 勇司 年:2015 巻:32 号:3 頁:528 -531 がんの分子標的免疫療法 平家勇司、中釜 斉
2014 感染・炎症・免疫 [0387-1010] 平家, 勇司 年:2014 巻:44 号:1 頁:62 -64 Immune checkpoint antibodies 平家勇司
2014 日本臨牀 [0047-1852] 平家, 勇司 年:2014 巻:72 号:増刊2 最新がん薬物療法学 頁:309 -314 最新がん薬物療法学-がん薬物療法の最新知見- がん薬物治療薬の作用機序 がん免疫療法・細胞療法 細胞療法 平家勇司
2014 バイオクリニカ [0919-8237] 平家, 勇司 年:2014 巻:29 号:2 頁:193 -197 がんの免疫療法の新展開 平家勇司

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