聖路加国際病院

St Luke's International Hospital

心血管センター(循環器内科・心臓血管外科)

心房中隔欠損とは

心房中隔欠損とは

右と左の心房には壁があり右心房と左心房はそれぞれ別の部屋としてそれぞれの役割を果たしています。右心房は全身から送られてきた血液を右心室を通じて肺へ送る役割、左心房は肺から送られてきた血液を、左心室を通じて全身に送る役割があります。

心房中隔欠損とは生まれつき心房の壁に穴が開いている疾患です。左右の心房間に血液の交通があるため、肺を通って酸素をたくさん積んだ血液が左心房へ流入し、その一部が再び右心房から右心室、そして再び肺へ流入してしまうことになります。そのため全身に回る血液が減り、肺に行く血液が増えて血液の回路の効率が悪くなります。

初期は無症状ですが、進行してくると心臓が変形し、右心房、右心室が拡大してきます。さらに進行すると肺に過剰な血液が流入して血液がうっ滞し呼吸困難が出るようになり、全身に回る血流が減るため各臓器の機能が低下してしまい最終的には死に至る場合もあります。よって治療が必要な場合には早期に穴を閉じることが安全です。

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治療の対象

穴があるからといってすべての場合に穴を閉じる必要があるとは限りません。心エコーやカテーテル検査などを行って重症度を調べて治療対象かどうかを判定します。心エコーは外来で、カテーテル検査は1泊2日の入院で行っています。データが揃ったところで治療が必要か診断されます。

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当院で行える治療法

カテーテルによる心房中隔閉鎖術

カテーテルによる心房中隔閉

以前は開胸手術で穴にパッチを使って閉じていましたが、技術の向上で開胸手術を行うことなくカテーテルを使って傷跡を残さず治療することができるようになりました。足の静脈から2-3mmのプラスチックの管を入れ、その中から閉鎖栓を乗せたカテーテルを左心房に入れて右心房側へ引いてくると閉鎖栓がふくらんで留置されます。比較的細い管を使用するため大人であればほとんどの体形に対応します。適応条件や合併症も多少ながらありますので心血管センター担当医にお気軽にお尋ねください。

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心血管センターのお知らせ

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