ロボット手術センター長
服部 一紀
ロボット手術は、手術用ロボットやそれを操作する術者に注目が集まりがちですが、患者さんの傍で共に手術を行う助手、看護師、麻酔科医を始め、ロボットの整備点検を行う臨床工学士、器材のサプライを担当する物品管理課など多くの職種の共同作業で成り立っています。また、がんを患う患者さんの中には、がん以外にも内科的な病気など様々な合併症を抱えておられる方も多いため、がん患者さんのケアには総合的なアプローチを必要とします。がんを直接診療する科以外にも、多くの科やサービス部門が関係します。
聖路加国際病院では、2011年9月にロボット手術を開始し、これまでに泌尿器科、外科、女性総合診療科(婦人科)において計1,000症例以上のロボット手術を行ってきました。
これまでのロボット手術の経験を踏まえて、更にこの新しい治療を幅広く展開していくために、このたび“ロボット手術センター”を設立いたしました。関係者が一同に会することで、従来以上に情報が共有され、連携を深め協力しやすくなり、ロボット手術の幅を拡げ質を高めていくことができると考えます。
聖路加国際病院は、総合病院としての強みを生かしながら、ロボット手術の健全な発展のためにこれからも国内外において先進的役割を担って行きたいと願っております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。