聖路加国際病院

St Luke's International Hospital

こども医療支援室

こども医療支援室のお知らせ

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特徴

「こども医療支援室」は2011年4月に新設されました。
小児科医の小澤美和を室長として、保育士、チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)、臨床心理士が所属しています。
小児科に入院・通院中の子ども達はもちろん、そのきょうだい、そして、親ががんや重篤な病気を持つ子どもたちの心理的ケア(チャイルド・サポート)も視野に入れ、ひとりでも多くの子ども達をサポートするためのチームの名前です。
(残念ながら、お立ち寄りいただける部屋があるわけではありません。)

病院にくる全ての子どもたちをサポートする」ということを第1に考え、院内のさまざまな部署と連携を取りながら、有機的な存在であることを心がけています。

職種の紹介

保育士

小児科外来に通院、小児病棟・新生児集中治療室に入院のお子さんとそのきょうだいを対象としています。
外来では、体調や状況に合わせて待ち時間を過ごせるように工夫しています。午前中の一般外来は、発熱や下痢など急に体調を悪くした子どもたちが多いので、点滴中の時間や緊急入院が決まってから病棟に移動するまでの不安な時間を一緒に過ごしたりします。TVを設置しないかわりに、本を充実させ、内容の整備も行っています。
慢性疾患を持つ子供たち向けのイベントを週末に企画することもあります。
午後は、専門外来で、比較的安定した患者さんが多い時間になります。宿題をしたり、静かに読書したい思春期の子供たち用に少し大きな机と椅子を準備しました。
病棟では、プレイルームやベッドサイドで、年齢、発達段階、病状、治療に合わせ、遊びを提供し、入院生活であっても子どもが子どもらしく成長、発達できるよう支援しています。その中の1つに設定保育(ほいくえんのひ)があります。自発的に遊べ、子ども同士の関わりを持てる環境の設定や、ねらいに基づいた保育(制作、音楽遊び、読み聞かせ等)を行っています。また、小学生以上を対象した「学生ミーティング」もあります。子どもたち自身が主体性を持って生活できるよう、病棟のルールについての話し合いやイベントの準備などを行っています。これらは、子どもが退院後に保育園や幼稚園、学校での集団生活に戻ることを念頭に、個々のねらいや目標に合わせて取り組んでいます。また、長期入院のお子さんが多い為、季節感を味わったり、家族と一緒に楽しめる様々な行事を行っています。

チャイルド・ライフ・スペシャリスト

子どもの発達やストレスへの対処に関する専門知識を持ち、子どもとご家族に心理社会的支援をおこなう専門職です。
小児科では、一人ひとりのお子さんに合った遊びや対話を通じて、子どもの発達や気持ちの表出を見守るとともに、病院で直面する「痛い」「怖い」体験に対して心の準備をするプリパレーションや、治療や検査に主体的に取り組むためのサポート、病気の子のきょうだいの支援などを行い、子どもが本来持つ力を発揮できること、医療体験が少しでもあたたかく前向きなものとして子どもや家族の中に残ることを目指す「子ども・家族中心」の支援をおこなっています。
また、お子さんがいる大人の患者さんにはチャイルド・サポートチームの一員として、お子さんに関する相談を受けます。子育て中の患者さんやご家族、時にはお子さんにもお会いし、お子さんにとって大切なことを一緒に考えています。

チャイルド・サポート

臨床心理士

こども医療支援室専属の心理士として、面接室を持たずに、成人診療科の外来や病棟でチャイルド・サポートを行っています。親ががんや重篤な病気の子ども達の心理的ケアが主な仕事です。患者さんやそのご家族とお会いし、「親の病気や治療を子どもにどう伝えたらいいのだろう」「自分の病気のことで子どもに不安を抱かせているのではないか」などの、お子さんへの関わりのご相談をお受けします。また必要であれば、お子さんに直接お会いして、お子さんの発達に応じた遊びや面談を行い、ご家族全体の支援へとつなげます。
救急外来での危機介入や、緩和ケア病棟でのグリーフケアも行っています。

チャイルド・サポート