先輩紹介
認知症への理解を地域にもっと広めていきたい
田中さん入職年 : 2002年所属 : 外科系病棟 アシスタントナースマネジャー/認知症看護認定看護師
2度の育児休業を経て、認知症看護師としての道を選ぶ
入職後NICUに配属され、3年目に整形外科病棟に異動しました。第1子を出産したのち、口腔外科や整形外科外来を経て病棟勤務に戻り、教育担当者として新人教育に携わりました。その後、アシスタントナースマネジャーをしながら退院支援にも力を注いできました。そうしたなかで認知症看護の重要性を実感し、第2子出産を機に聖路加国際大学の認定看護師教育課程に入学しました。育児休業終了後、泌尿器科・婦人科を主とする病棟に復職し、現在は認知症看護認定看護師としても活動しています
院内だけでなく、地域に活動の幅を広げています
認知症を有していても、患者さん本人の意思が尊重され、安心して入院生活を送り、治療を受けられることを目指しています。そのために患者さんの強みや生活の継続性に配慮した看護ケア、さらには環境調整、退院支援などを行っています。また、認知症ケアチームの活動を通して院内スタッフの相談に応じたり、院内の研修を開催したりしています。さらには地域での認知症に関する講座等にも参加し、認知症に対する理解が高まるように働きかけています。
看護の難しさも面白さも、「人」を対象としていること
In-putとout-putが決まっていない部分にこそ、さまざまな可能性があると日々感じています。「こうすればよい」という明確な答えはなく、同じ患者さんに同じアプローチをしたからといって同じ結果がでるとは限りません。新人からベテランまでそれぞれの「人」としての個性を活かした看護を行うことで、よりよい看護、環境が生まれてくると思います。その個性の部分を引き出していくこと、また継続性のある看護のためにチームに働きかけていくことが難しさであり、面白さです。
学生さんへのメッセージ
当院にはライフスタイルの変化に応じた働き方を選択し、「学び」を継続できる環境や文化があります。私自身、振り返ってみると、経験してきたことすべてに意味があり、多くのことを学ぶことができました。自分のこれからを想像したとき、思い描くビジョンが具体的でない方も積極的に学び続けるなかで見出していける環境だと思います。
看護師に必要なチカラ
看護師として、対象となる人を知るためには、「観察」と「コミュニケーション」から始まります。そして、患者の状態や状況に「共感」することで、個別性のある看護計画が立案でき、チームの中で「調整」力を発揮し、「行動」することができると考えます。これらの力を発揮することは認定看護師やアシスタントナースマネジャーとしての私の役割でもあります。