一般内科
一般内科(総合診療専門研修プログラム)の特色・概要
病院、診療所などで活躍する高い診断・治療能力を持つ総合診療専門医を養成するために、 ER型救急や急性期専門各科を有する地域拠点病院のなかで、専門各科と協働し全人的医療を展開しつつ、自らのキャリアパスの形成や地域医療に携わる実力を身につけていくことを目的としたプログラムであり、基幹施設である聖路加国際病院と4つの連携施設(国立病院機構東埼玉病院、豊田地域医療センター、国立国際医療研究センター、こういち整形外科)により構成された専門研修施設群において、一貫した研修理念に基づいた総合診療専攻医教育を行います。
地域を支える診療所や病院においては、他の領域別専門医、一般の医師、歯科医師、医療や健康に関わるその他職種等と連携して、地域 の保健・医療・介護・福祉等の様々な分野におけるリーダーシップを発揮しつつ、多様な医療サービス(在宅医療、緩和ケア、高齢者ケア、等を含む)を包括的かつ柔軟に提供できる能力を、また、総合診療部門を有する病院においては、臓器別でない病棟診療(高齢入院患者や心理・ 社会・倫理的問題を含む複数の健康問題を抱える患者の包括ケア、癌・非癌患者の緩和ケア等)と臓器別でない外来診療(救急や複数の 健康問題をもつ患者への包括的ケア)を提供することができる能力の修得をめざします。
統括責任者よりメッセージ
現在そして今後日本が向かう超高齢社会においては、高齢化のみならず少子化の進行により人口とその構造が激変していくことは明らかであり、このように人口構造が変われば疾病構造も変化していきます。疾病構造の変化に伴う医療需要の変化から、それにあった医療提供体制の整備が必要とされることは間違いありません。医療の提供の場をとってみても、全ての人が病院で最期を迎えるのは難しい時代が到来し、入院、外来以外にも訪問看護ステーションや往診医など地域における医療資源を十分活用した在宅医療や施設における医療も重要な場となりつつあります。本プログラムは、基幹施設である聖路加国際病院と4つの連携施設で、教育のマインドを同じくする指導医チームのもと、さまざまな医療提供の場を経験し、方法を学び、そして心も学ぶ、そういうプログラムを目指しています。
取得可能な専門医資格
- 日本プライマリケア連合学会認定 プライマリケア認定医
- 総合診療専門医
- 新・家庭医療専門医
診療についての特徴
当科は平日の午前中、独歩で来院した予約外受診患者の診察を行っています。紹介状をもたない、どこを受診していいかわからない患者が受診します。医療面接、身体所見から鑑別診断を考え、検査所見を追加しながら診断に至るプロセスはとても興味深く、毎日学ぶことの連続です。入院病棟では、専門科での特別な処置を要する場合以外、また複数の医学的または社会的問題をもつ場合、高齢で若年者に対する診療ガイドラインをそのまま適用できないなどの特徴を持つ患者さんを対象に多職種との効果的な連携のもと、個人に見合ったゴールを設定し治療方法を選択するという重要なプロセスを学びます。