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要因分析

放射線治療に関する同意書作成の割合

  1. 指標
  2. 要因分析
  3. 改善策
  4. 結果
  5. まとめ

放射線治療に関する同意書作成の割合

放射線治療までのプロセス各診療科の医師は、放射線腫瘍科に患者さんを紹介するにあたって、放射線腫瘍科の医師から放射線治療についての説明をするよう依頼します。通常は、その説明の際に同意書を発行・取得します。また、治療実施に際して、同意書があることを確認の上で、治療を行います。

2007年に照射を開始した患者さんの同意書取得率は98.4%でした。同意書が取得されていなかった患者さんを調査した結果、すべて小児科のケースであることが分かりました。

なぜ、小児科だけでこのようなことが起こるのかを明らかにするために、診療科での診察から放射線照射までのプロセスを調査しました。

通常は、診療科から依頼を受けた放射線腫瘍科の医師が、放射線治療について説明をする際に、同意書を作成し、承諾を受けます。しかし、小児科のケースでは、小児科医が、患児とその親に対して放射線治療についての十分な説明を行った後、放射線腫瘍科に紹介をしていました。そのため、放射線腫瘍科での説明は簡素化されることもあり、同意書が発行されない原因の1つとなっていることがわかりました。