聖路加国際病院では、Quality Indicator(QI)を比較・数値化し公開いたします。

指標

放射線治療に関する同意書作成の割合

  1. 指標
  2. 要因分析
  3. 改善策
  4. 結果
  5. まとめ

放射線治療に関する同意書作成の割合

同意書が作成された割合のグラフ

実験的治療の有効性を確認するための治験(臨床試験)ではインフオームド・コンセント(IC)が必須ですが、標準的治療を提供する場合でも、放射線治療のように身体に重大な影響を及ぼす可能性のある侵襲行為には、説明義務と同意取り付け義務が生じます。

患者さんが自分の生命予後を左右する治療法について主体的に決定するためは、説明にあたって知りたいことが網羅されなければなりません。説得力のある説明には正しい病名告知が必要です。自分の病状を十分に理解したうえで、主体的に治療を選択してこそ、時につらい副作用にも耐えられる心構えができます。

当院では診察後、まず、看護師同席のもと、担当医師より提供する放射線治療の目的、方法、期待される効果や副作用および対処方法を具体的に説明します。また他の選択肢、無治療の場合にもたらされる病状などの説明が加えられることもあります。その後、患者さんから疑問や不安に思っている点を聞き、答えます。

次に、それまでの説明内容を印刷したものを用いて看護師が理解度を確認しつつ、補足説明します。このように診察および説明には通常、30~60分をかけます。原則的には後日、サインをした同意書を受け取ったことを確認の上、放射線治療を開始します。病気のため意識レベルが明瞭でない患者については、親族などの代理人によるサインをお願いしています。