図1は、患者さんが来院してから入院が完了するまでの流れを図示したものです。 当院では、「(1)受付~担当科診察開始」「(2)担当科診察開始~入院決定」「(3)入院決定~入院完了」の3つのポイントで経過時間を測定することが出来ます。
図2は、3つの区分それぞれにおける所要時間をグラフにしたものです。各区分で患者群を「入院までに4時間以上かかった患者群」と「4時間以内に入院できた患者群」の2つに分け、それぞれの時間の中央値と分布を表しています。
(1)の時間が長くなる要因としては、患者病態の複雑さや不安定さ(患者側の要因)、複数の患者を同時に受け入れたときの対応(システムの要因)、病状アセスメントや検査進行の不備(医療側の要因)などがあげられます。
(2)の時間が長くなる要因としては、同じ診療科の患者を同時に複数受け入れたときの対応(専門科のマンパワー)、入院診療科が決定しきれない(患者病態が複雑)といったものがあげられます。
(3)の時間が長くなる要因としては、部屋の準備、救急外来までの迎えの調整(病棟のシステム・マンパワー)などがあげられます。