聖路加国際病院

St Luke's International Hospital

内視鏡検査科

内視鏡検査科

内視鏡検査科について

内視鏡検査科には18名の技師が所属しており、聖路加国際病院・附属クリニック予防医療センター・聖路加メディローカスの3施設で内視鏡検査や治療に携わっています。保有する医療免許は臨床検査技師で、18名中15名が消化器内視鏡技師の資格認定を取得しています(2022年9月現在)。内視鏡業務に専属で従事しており、多岐にわたる内視鏡検査や治療の専門性を高めています。

フロアマップ

聖路加国際病院 内視鏡検査室(6室)

予防医療センター 内視鏡検査室(12室)

聖路加メディローカス 内視鏡検査室(2室)

内視鏡関連機器・処置具

スコープ

スコープ保管庫
上部用
大腸用
上部:通常径と細径スコープ
特殊なスコープ先端:
左から通常径の上部・十二指腸用・超音波内視鏡

検査だけでなく様々な治療も行っており、太さ・長さ・形状等の異なるスコープを各種揃えています。

周辺機器

内視鏡検査や治療を行うには、スコープのほかにも様々な機器が必要です。トロリーと呼ばれるラックには、カラーモニター・ビデオシステムセンター・光源装置・履歴管理システム・動画記録装置・二酸化炭素(CO2)送気装置・高周波装置などが搭載されています。
トロリーの移動が可能であり、当院では往診対応も行っています。

処置具

内視鏡スコープから挿入して検査や治療に使用する器具を「処置具」とよびます。
用途の異なる様々な種類の処置具を取り揃えています。

安全管理

スコープの洗浄・消毒

スコープを適切な方法で洗浄・消毒することも私たち内視鏡技師の重要な業務です。
検査に使用したスコープは予備洗浄を実施したのち、内視鏡洗浄消毒装置(洗浄機)で洗浄と消毒を自動で行います。
このときに使用する消毒液が有効な濃度であることが重要であるため、専用の濃度試験紙を用いて毎回の洗浄ごとに確認しています。

スコープ洗浄の履歴

前回使用したスコープの洗浄から再度使用するに至るまで、全ての過程は「いつ、どこで、誰が、何を」実施したのか、洗浄履歴として記録しています。
適切な洗浄・消毒を実施していることを記録として残すことで洗浄・消毒の品質の保証となっています。

細菌培養

日々の洗浄・消毒が有効であるか、保管方法が適切であるか、を確認するため、定期的に内視鏡の細菌培養を行なっています。

内視鏡検査介助

内視鏡検査には、医師・看護師・内視鏡技師の3職種が携わっています。
内視鏡スコープを体内に挿入するのは医師ですが、内視鏡技師は医師の第三の手となり、医師の指示のもとに内視鏡を介して挿入した処置具を操作し、ポリープ切除や止血等の様々な処置を行なっています。検査に関わる処置具等の操作に技師が介入することで、看護師は患者さんのケアに専念することができます。
また、聖路加国際病院では医師と同様に内視鏡技師も24時間待機しているため、緊急時対応が可能です。

※「2021年10月1日より臨床検査技師等に関する法律施行規則の一部改正に伴い、臨床検査技師の業務が追加されました。当科では厚生労働大臣の指定する「タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会」の全過程を終了した臨床検査技師が、追加となった内視鏡用生検鉗子を用いて消化管の病変部位の組織の一部を採取する行為を担当しています。

診療科 - 消化器内科

内視鏡検査

当院で実施している検査の種類は大きく分けて3つです。口から十二指腸まで観察する「上部内視鏡検査」、肛門から小腸末端まで観察する「大腸内視鏡検査」、そのほか、処置を目的とした「特殊検査」があります。

検査項目

①上部消化管検査、②大腸内視鏡検査、③超音波内視鏡検査、④逆行性膵胆管造影検査(ERCP)⑤小腸内視鏡検査(ダブルバルーン小腸鏡・カプセル内視鏡)

処置・治療・介助等

生検・色素散布・ポリープ切除・クリッピング・点墨・各種止血術・粘膜切除術(EMR)・粘膜切開剥離術(ESD)・局所注射・拡張術・切開術・異物除去(虫体・義歯・PTPなど)・食道胃静脈瘤硬化療法(EIS)・結紮術(EVL)・大腸憩室結紮術(EBL)・胃瘻造術設術(PEG)・各種チューブ挿入術・留置スネア・経肛門イレウスチューブ挿入・乳頭切開術(EST)・乳頭拡張術(EPBD)・外瘻ドレナージ術(ENBD・ENPD)・内瘻ドレナージ術(EBD)・結石除去術・砕石術(バスケット・水圧衝撃波)・EUS-FNA、EUS-CD・BD、各種ステント挿入術、各種検体処理
カプセル内視鏡準備一次読影・迅速染色・鏡検・用手圧迫など