気管支内視鏡(気管支ファイバースコープ検査)
当院での気管支内視鏡の特長
- 鎮静薬を積極的使用し、検査中に苦しい思いをすることがないよう心掛けています
- 外来検査あるいは1泊2日の宿泊検査となります(検査内容により異なります)。宿泊検査の場合は、個室の検査用病室でお過ごしいただきます。
当院での気管支内視鏡の実際
検査の内容により、外来あるいは宿泊検査となります。宿泊検査時は1泊2日、検査用の個室病室にご宿泊いただきます。(検査の内容により宿泊期間が異なる場合があります)
宿泊検査の場合、午前中に来院していただき、検査の準備を行っていきます。病室にて検査着に着替えていただき、鎮静のための点滴を腕に挿入させていただきます。
病室から検査室に移動します。検査台に移っていただき、まず検査時の不快感を取り除くためにスプレーで喉に麻酔をします。その後、点滴から鎮静薬を投与し眠った状態で検査を開始します。検査時間は60分程度です。(検査内容により検査時間は異なります。)
検査後もしばらく鎮静薬が体内に残るため、検査終了から2時間はベッドで安静にしていただきます。安静終了時に少量の水を飲み、むせこみがないか確認します。問題がなければ飲食可能です。宿泊検査の場合は、検査による合併症がないかを一晩観察させていただき、問題なければ翌朝9時頃に退院となります。(検査によって異なる場合があります。)
当院で行える検査・治療
仮想気管支鏡ナビゲーションシステム(LungPoint®、SYNAPSE VINCENT®)
CTデータから3次元的な仮想気管支鏡画像を作成し、病変まで到達する気管支のルートを示してくれるシステムです。気管支鏡検査時に併用することで、肺がん診断の精度向上に有用です。
末梢肺の小さい病変に対する超選択的アプローチ
左図:ガイドシース 右図:気管支内超音波プローブ
提供:オリンパスマーケティング株式会社
ガイドシース併用気管支内超音波断層法(EBUS-GS)を使用することで、肺の小さい病変でも内視鏡で肺がんを診断することが可能です。
提供:オリンパスマーケティング株式会社
経気管支肺生検:鉗子(かんし)を用いて腫瘍の組織をつまみ取ります。
提供:オリンパスマーケティング株式会社
ブラシ擦過細胞診:ブラシで腫瘍部分を擦過し、細胞を採取します。
提供:オリンパスマーケティング株式会社
経気管支吸引細胞診:腫瘍に気道の内側から針を刺して、細胞を採取します。
超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)
提供:オリンパスマーケティング株式会社
縦隔や肺門部のリンパ節に対して、超音波で確認しながら生検を行うことで、低侵襲かつ安全に診断が可能です。
クライオバイオプシー(凍結生検)
提供:(株)アムコ
クライオバイオプシーとは気管支内視鏡にて経気管支的に窒素または炭酸ガスをプローベ内に循環させ、組織を凍結して採取する技術です。通常の気管支内視鏡による鉗子生検に比較して採取可能な検体が大きく、様々な疾患の診断に有用です。
EWS(シリコン製の充填剤)を用いた気管支充填術
1. 気管支充填術とは
提供:原田産業
気胸、喀血(肺内からの出血)、有瘻性膿胸(膿が溜まっている胸腔内と肺が交通している状態)、他臓器との気管支瘻などの病態がある場合に、気管支充填術により、気管支の内腔を塞ぐことで交通できないようにする処置のことです。気管支内視鏡を使用して行うため、全身状態が不安定であり手術の対象とならない場合でも、本処置を行うことができます。
2. 治療の内容
全身麻酔で行います。気管支内視鏡を通して、内腔を塞ぐ必要がある気管支を同定します。次に目的の気管支に対して、EWS(シリコン製の充填剤)や組織接着剤(フィブリン糊)や生体で吸収されるシートなどの充填物質により気管支の内腔を塞ぎ、気管支の交通をなくすことができます。90~120分ほどの治療時間を要します。
気管支サーモプラスティ(気管支熱形成術)
提供:Boston Scientific
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