聖路加国際病院

St Luke's International Hospital

呼吸器センター(呼吸器内科・呼吸器外科)

呼吸器内科

診療内容・特徴

肺がん、呼吸器感染症(肺炎など)、気管支喘息、間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、睡眠時無呼吸症候群、など、呼吸器領域のほぼ全ての領域を診療いたします。肺がんについては、当院は地域がん診療連携拠点病院に指定されており、初回治療から緩和ケアまで一貫性のある質の高い治療を提供しています。

対象症例・得意分野・専門分野

肺がん

肺がんに対しては、呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科、放射線腫瘍科、オンコロジーセンターと密接な連携・協力体制をとって、経験豊富な医師や専門医とともにひとりひとりの患者さんに合わせた最適な医療の提供を心がけています。
 外科治療では、バーチャル気管支内視鏡画像などを組み合わせた高度な画像診断と肺内色素散布法による正確な切除範囲の決定に基づき、胸腔鏡を用いた低侵襲手術や肺機能を温存する縮小手術を積極的に組み合わせています。患者さんの生活の質(QOL)が損なわれないよう最大限に配慮するとともに、短い入院期間でのすばやい社会復帰をサポートします。また進行した肺がんには術前治療や術後治療を組み合わせた集学的治療で、できるだけ治療効果を高められるよう努めています。
 内科治療では、肺がん細胞の遺伝子解析などに基づいてひとりひとりの患者さんに最適な治療を提供します。最新の化学療法や分子標的療法のほとんどを外来で実施できる体制を作っており、肺がん治療期間中の大半を外来で過ごすことで入院費用の心配を最小限にしつつ最大限の治療効果を引き出すよう努めます。患者さんのQOLに配慮するとともに、たとえ肺がんになってもこれまでの社会生活を大きく変えることなくすごしていただくことが目標です。
 2014年10月の呼吸器センター開設に引き続き、2014年11月から肺がん専門外来を開設いたしました。肺がんの確定診断がついて当院での治療を希望される方や、肺がんの疑いが高いと診断された方は、紹介状さえいただければどなたでも予約をお取りいただけますので、お気軽に当院医療連携室(電話03-5550-7105)や予約センター(電話03-5550-7120)にご相談ください。

気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、慢性の咳

都内でも有数の気管支喘息の方が当院で治療を受けておられます。気管支喘息やCOPDはよい治療薬が次々開発されている領域のひとつであり、数多くの治療薬の中から患者さんひとりひとりに適した薬を選べば、意外にシンプルな治療内容でも大変調子よくなるものです。経験豊富な専門医とともにあなたに適した治療を見つけ出しましょう。
 長引く咳でお困りの方もいらっしゃいませんでしょうか?画像診断、肺機能検査、呼気NO測定、などの検査と、症状の詳細な聴取から原因を見抜き、適切な治療を施します。

間質性肺炎

間質性肺炎を得意分野に挙げる病院は少ないと思います。一般的には間質性肺炎は原因がわからない、治療法がない、などと思われがちですが、当院では詳細な病歴聴取と診察から原因を推定します。住居環境、リウマチ・膠原病、薬剤やサプリメント、など原因が特定できる場合には治療法が確立していることがあり、そういった「治療できる」間質性肺炎を見落とさないことが重要です。
 治療はステロイドや免疫抑制剤を組み合わせた複雑なものになることもありますが、内科の総合力に長ける当院は治療の副作用のマネジメントも含めて最適な舞台といえます。

気管支内視鏡検査

気管支鏡や気管支ファイバースコープとよばれる内視鏡検査は、胸部画像診断で異常を指摘されたときの確定診断のために実施されます。当科では呼吸器内視鏡専門医が在籍しており、適確な診断を迅速に受けられます。患者さんは透視台の上で仰向けに休んでいただき、口から声帯を超えて気管に内視鏡が入ります。内視鏡を病変近くまで進めた後、鉗子という細いはさみで数mm四方の組織を採取して病理診断を行います。他に、病変部位をブラシで擦り取ったり、洗浄して細胞を回収することもあります。
 当科では積極的に鎮静剤を使って麻酔をしますので、検査中に苦しい思いをすることはほとんどありません。さらに、仮想気管支鏡ナビゲーションシステム(Lung Point)や現在本邦で使用可能な超音波気管支診断装置は全て完備しており、縦隔リンパ節生検(EBUS-TBNA)や末梢肺の小さい病変の超選択的生検(EBUS-GS使用)が可能です。
 当院では呼吸器外科で行う肺がん手術で、再発リスクの低そうな方には胸腔鏡を用いた部分切除を積極的に取り入れて患者さんの負担軽減とすばやい社会復帰を実現しています。手術前日に呼吸器内科にて気管支鏡で肺内色素散布を行い、外科の先生が肺の切除範囲を分かりやすいようにする方法(VAL-MAP法)を京都大学との共同研究で導入しており、低侵襲かつ正確な手術を可能にし、良好な成績をおさめています。

トップへ

治療開始までの診療時間

当院は都内でも有数の救急病院でもあり、入退院の回転は非常に早くなっています。入院病床が満床なので治療がはじめられないということはほとんどなく、患者さんの一刻も早い治療開始のご希望に迅速にこたえることができます。また救急病院ですので、肺炎、気管支喘息やCOPDの増悪など、急を要する疾患の対応や緊急入院には365日24時間対応しており、心配はありません。

疾患名・入院目的 待機時間
気管支内視鏡検査(外来) 即日〜数日
気管支内視鏡検査(入院) 数日〜1週間以内
肺がん内科治療(外来) 診断確定後 即日〜数日以内
肺がん内科治療(入院) 診断確定後 即日〜2週間以内
(病室のタイプにより異なります)
肺がん手術 診断確定後 最大一か月半以内
(急ぐタイプのものは別枠で迅速に対応しています)

いずれも患者さんの事情により調整は可能です

主な設備・検査

  • X線(単純、320列CT、他)
  • MRI(3テスラ、他)
  • 核医学検査
  • PET/CT
  • 肺機能検査

  • 呼気NO測定装置

  • 仮想気管支鏡ナビゲーションシステム(Lung Point)
  • 気管支ファイバースコープ
  • 超音波気管支鏡(EBUS-GS、EBUS-TBNA)
  • 局所麻酔下胸腔鏡
  • 放射線治療(リニアック)

呼吸器外科

診療内容・特徴

はじめに

当科では、もし自分が、あるいは家族・身内が病気になった時に、自らが受けたい治療、身内に受けさせたい治療を実践することを基本姿勢として、ひとりひとりの患者さんの立場に立った診療方針と治療計画を立て、十分な説明と同意を得たうえで診療にあたっています。呼吸器疾患に習熟したスタッフによる診療体制を整備し、呼吸器内科・放射線科・麻酔科・集中治療部との緊密な連携による高い水準の医療を行っています。

当科の診療内容

早期の肺癌や自然気胸などの良性疾患に対して、患者さんの痛み・負担をできるだけ軽減するため、積極的に胸腔鏡を用いた低侵襲な手術を実施しています。このため手術からの回復も早く、地域の医療機関への引き継ぎもスムーズです。また、治療が難しい進行肺癌に対しては、他の診療科と連携して抗癌剤や放射線治療を組み合わせた集学的治療を行い、治療成績の向上を目指しています。

最善の医療を提供

当科で実施したすべての手術のデータをNational Clinical Database(NCD)に登録しています。NCDに登録することにより自らの医療水準を把握し、最善の医療を提供するための体制整備や取り組みの促進について、根拠に基づいた検討を行うことができます。

対象症例・得意分野・専門分野

診療内容

  • 早期肺癌に対する低侵襲外科治療
  • 進行肺癌に対する拡大手術、集学的治療
  • 自然気胸・良性腫瘍など良性疾患に対する胸腔鏡手術
  • 縦隔腫瘍に対する外科治療
  • 転移性肺腫瘍に対する外科治療
  • 感染性疾患(膿胸など)に対する外科治療
  • 重症筋無力症に対する外科治療
  • 胸膜腫瘍・胸壁腫瘍に対する外科治療
  • 胸部外傷に対する外科治療
  • 胸部異常陰影に対する診断と治療

診療実績

患者数

1.外来

2015年度 2016年度 2017年度
初診 258 250 241
延べ数 1,865 2,274 2,166

2.入院

2015年度 2016年度 2017年度
実数 162 153 159
延べ数 1,145 1,083 921
平均在院日数 6.1 5.6 4.8

胸腔鏡を用いた低侵襲手術の結果、入院期間が短縮しています。

3.手術件数

2015年度 2016年度 2017年度
件数 161 147 167

年間約100件の胸部悪性腫瘍手術を行っています。
胸腔鏡手術の割合は90%を超えており、手術支援用ロボットを用いた低侵襲手術も開始しました。

肺癌の入院費用(肺癌手術入院治療費の例)

モデルケース

70歳未満の方の平均的年収(約370万から約770万円)の方
実施する手術:胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除または区域切除)
入院期間:8日(術前1日、手術日1日、術後6日)
室料差額部屋の使用:8日うち4日間32,400円(税込)の部屋を使用

(1)入院診療費(3割負担)⇒ 約180-200万円、3割負担で約55-60万円
(2)室料差額代⇒ 32,400円×4日=129,600円
(3)食事負担⇒ 360円(1食あたりの自己負担)×19食=6,840円
病院にお支払いいただく金額=(1)+(2)+(3)= 約69~74万円
高額療養費制度を利用した場合 (1)の自己負担額は約10万円弱.これに(2)と(3)を合算すると、自己負担額の総額は約23万円強となります。
  1. 70歳未満の方の限度額適用認定証について
    高額療養費制度に基づき、70歳未満の方が「限度額適用認定証」を医療機関に提示すると、入院費用の支払いが「自己負担限度額」までとなります。
    交付手続き等詳細は、お持ちの保険証に記載されている市区町村または健康保険組合にお問い合わせください。
    ※自費料金(室料差額、クリーニング代等)、食事代、自費診療分についてはこの制度の対象になりません。

    70歳未満の方の限度適用額認定証についてはこちら

  2. 70歳以上の自己負担限度額について
    対象者 自己負担限度額(月額) 多数該当
    世帯単位
    (入院・外来)
    個人単位
    (外来のみ)
    現役並み所得者 80,100円+(医療費-267,000円)x1% 44,400円 44,400円
    一般 44,400円 12,000円  
    低所得者Ⅱ 24,600円 8,000円  
    低所得者Ⅰ 15,000円 8,000円  
    高額長期疾病病患者(慢性腎不全、血友病の患者)の自己負担限度額(月額):10,000円

    (1)低所得者Ⅱ:世帯員全員が①市町村民税非課税者、又は②生活保護法の要保護者であって、自己負担限度額・食事標準負担額の減額により保護が必要でなくなる者

    (2)低所得者Ⅰ:世帯員全員が「低所得者Ⅱ」に該当し、さらにその世帯所得が一定基準以下

  3. 高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省サイト)

呼吸器センターのお知らせ

  • 読み込み中